西洋音楽と日本人という命題に日本音楽を視点の一つに置きつつ、西欧的表現力を体現可能な音楽家の一人である。オペラ歌手として、芸術選奨文部大臣新人賞を受賞するなどの声楽活動は周知されている。その後、演奏者として指揮を選ぶ。これまでの指揮活動において、音楽の本質的「リズム」の表出力に傑出した結果が得られ、ドラマトゥルギーの総合表現に大きな貢献をなし得るものと評価されている。イタリアベルカント的手法とドイツ的構成力を兼ね備え、日本人歌手の特徴を生かしたオペラつくりに傑出している。またヨーヨーマとの共演等、日本伝統音楽の素養を生かした演奏は比肩すべき者のない存在となっている。東京芸術大学名誉教授、聖徳大学音楽学部学部長、聖徳大学大学院音楽文化研究科科長。日本声楽アカデミー会員。
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